2008年07月11日
レビュー 週刊ダイヤモンド 2008年7/12号「激変! ポイントカード&電子マネー経済」
Blogを書き始めてから、記事の参考にするため、マイレージ・ポイント関連の本や雑誌の特集記事は目を通すようにしています。
皆さんの参考になることもあると思いますので、読んだ本や雑誌の特集記事にはレビューを書いてお届けしています。
参考カテゴリ:陸マイラーの参考書
今回ご紹介するのは週刊ダイヤモンド 2008年7/12号(2008年7/7発売)の特集記事
「激変! ポイントカード&電子マネー経済」(36ページ)です。
週刊ダイヤモンドは書店で一番売れているビジネス週刊誌です。
毎号ビジネス役立つタイムリーな情報が、独自の切り口による徹底した取材記事と豊富なデータに基づき、わかりやすくまとめられています。
激変! ポイントカード&電子マネー経済
電子マネーの2008年度末の発行残高は1兆3800億円、ポイントカードの市場規模(推計)は7000億円といわれる。どちらもいわば、企業が発行する「通貨」だが、いまや日本経済に少なからぬ影響を与え始めていると見て、金融当局もなんらかの規制を目論んでいる。そんな「疑似マネー」の実態と使い方、さらに未来図を占う。
Part 1「疑似マネー」驚きの実態
- 急拡大する「見えないおカネ」 電子マネーとポイントの実態
- [Column]Suica泥棒にご用心! 暗号解読は時間の問題?
- [Column]経路、レート、日数を一発検索 「ポイント探検倶楽部」って何?
- 一大ブームとなった地域通貨 現在では280通貨が稼働中
- 現金で取引されるゲーム内通貨 「RMT」の知られざる世界
Part 2「疑似マネー」究極の活用法
- 新しい“盟主”は電子マネー 最新・ポイント交換マップ
- [Diagram]最新・ポイント交換マップ
- 本邦初! ポイント格付け 主要80社を客観的に評価
- あなたの“経済偏差値”を映す鏡 プレミアムカードの選び方
- [Table]プレミアムカード一覧表
- [Column]年会費36万円は高い? 安い? ブラックカードのサービス内容
Part 3「疑似マネー」の未来予想図
→週刊ダイヤモンド 2008年7/12号
- 電子マネー、ポイントに忍び寄る法規制強化、官製不況の危機
- ポイント関連負債が大膨張! 国際会計基準変更の多大な影響
- [Column]3000億円超の未利用テレカ NTTが会計処理に着手
- 割販法改正案に盛り込まれた総量規制導入でカード大打撃
記事の内容
電子マネーやおサイフケータイの普及で日本のコイン流通量は頭打ちになっています。
野村総合研究所によると電子マネーの2008年度末の発行残高は前年比1.6倍の1兆3800億円、3年後には3兆円を超えると予測されています。
また、日本ではいろいろな企業やお店がポイント制度を持っていますが、企業間提携が進んだため多くのポイントが他のポイントに移行できるようになっており、最近は電子マネーのチャージやネット銀行経由で現金にする人が増えています。
つまり、電子マネーとポイントが結びつき、ポイントが現金になっているわけです。
日銀は現金と預金の合計を調査・発表していますが、この中に電子マネーやポイントは含まれていないため、金融当局にとって「見えないおカネ」となっています。
政府は通貨と同じ価値をもつこの「疑似マネー」に対してなんらかの規制をかけるため、検討を始めているとのこと。
この特集記事では、そんな電子マネーやポイントカードなど「疑似マネー」が経済に与える影響と、今後の行方を追っています。
また、主要80社のポイントを「財務健全度」「規模・実績度」「流通度」の3項目で評価し、格付けをおこなっています。
その他、オンラインゲームのリアル・マネートレードや、全国に280種類もある地域通貨の現状についてもふれています。
ビジネス誌らしいところではゴールドやプラチナ、ブラックなどのいわゆるプレミアムカードのサービスを比較し、その人にあったカードの選び方がまとめられていたりします。
その他 気になったこと
ビジネス週刊誌だけあって基本的に裏技のような物は入っていません。
管理人がもっとも気になったのは「割販法改正案に盛り込まれた総量規制導入でカード大打撃」という章です。
3月7日に閣議決定され、今国会に提出されることになった割賦販売法改正案についての記事です。
この改正案には「包括支払可能見込額」という新しい文言がもりこまれ、さらに「調査義務」が課されています。
つまり、クレジットカードの発行や更新、利用限度額の増額など“与信額”を決める際に、返済額に無理がないかを調査するように義務づけるということです。
改正案には一例として調査項目が書かれており「申込者の年収額、預貯金額、他の借り入れや支払い状況など、経済産業省が定める項目」が対象となっています。
支払い可能額は「自宅を売ったり担保に入れたりすることなく、生活維持費も確保したうえ、支払いに充てることができると見込まれる一年間当たりの金額」とされています。
そこに経済産業省が定める一定の係数を掛けて「支払い可能見込み額」が算出され、その金額を超える場合にはカード発行や増額ができなくなります。
支払い可能見込額の具体的な算出方法は8月頃に出る省令待ちですが、カード発行時や更新時に年収証明や確定申告書、預金残高証明書など収入を証明する書類を提出することになると、かなり面倒ですね。
もちろん、与信額は複数のクレジットカード会社で分割されることになるでしょう。
管理人の家では家族カードを抜いても夫婦で23枚のクレジットカードを持っており、与信額が100万円を超えるカードもすくなくありません。
この改正案が国会を通った場合、主要なカードの更新が近づく度に、使わなくなったカードを解約する必要がありそうです。
電子マネーやポイントカードだけでなく、クレジットカードの今後が気になる陸マイラーには一見の価値がある特集記事です。
週刊ダイアモンドの定価670円ですが、買っても損はないでしょう。
週刊ダイヤモンド 2008年7/12号は書店やコンビニ、アマゾンでも購入できます。
今回、管理人はローソンに行ってJMBローソンパスVISAの提示でローソンポイントをもらい、ライフカードの誕生月でチャージしたおサイフケータイ(with AMCアプリ)で決済してみました。
マイレージ関係の本については関連記事もご覧ください。
- 「クレジットカード至高の2枚」日経トレンディ 6月号
- 「すべて見直せ! 旅行術」日経トレンディ 3月号 特集記事
- 「JAL vs ANA 乗るべきはどっちだ!」日経トレンディ 9月号 特集記事
- 「マイルがたまる! チャート式最強ガイド」
- 「JALマイレージ完全攻略」―賢い「貯め方」「使い方」マル秘実践テクニック
- 「ANAマイレージ完全攻略」―賢い「貯め方」「使い方」マル秘実践テクニック
- 「マイレージ獲得裏術 '07」違法!?合法!?(秘)「禁じ手」大公開!!
- 「マイレージの超達人【ANA編】改定新版」
- 「4大マイレージ徹底比較!(2006年最新版)」
- 「ANAカード“地上”最得活用術」
- 「陸マイラーで行こう! らくらく貯まるマイレージ超入門」
- 「マイレージの超達人【JAL編】」